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不具合カ所は?太陽光ブレーカーが落ちる原因と対策法

太陽光発電システムを導入して運用していると太陽光ブレーカーが落ちるトラブルに遭うことも少なくありません。導入時には必ず設置しなければならないのが太陽光ブレーカーですが、何度も落ちるようでは不具合が起こっているリスクがあります。太陽光ブレーカーが落ちる原因について把握して適切な対策を立てられるようになりましょう。

家に必ずある!一般的なブレーカーの役割

太陽光ブレーカーの不具合について理解するためにはまず一般的なブレーカーについて正しい知識を持つことが大切です。どの家庭にも必ずブレーカーが設置されています。ブレーカーは英語ではbreakerと言い、基本的には電気の流れを遮断する役割を果たしているのが特徴です。電気回路が成立していると電力の供給がある限りは常に電気が流れますが、ブレーカーは不要なところには電気を流さないように遮断することでうまく電気を必要なところに分配しています。分電盤とも呼ばれているので電気を分けるための遮断ポイントを集約した設備となっているからです。家庭の場合には通常は電線から分電盤に電力が流れてきていますが、その配線を分電盤で分岐させて配線を行っています。

電気を遮断するという意味のbreakが名称の由来となっているブレーカーの最も大きな目的は、漏電などの様々なトラブルが起こったときに速やかに電気を遮断することで火災などの事故を防ぐことになります。分電盤の中には実際には大元になるブレーカーに加えて、各配線先に応じて各種ブレーカーが用意されています。そして、ある場所で漏電などのトラブルが発生したときには自動的に流れを遮断して事故の発生や拡大を防止しているのです。このような安全のための役割があるため、必ずどの家庭でもブレーカーが設置されています。

一般的なブレーカーの種類は3つ

どの家庭にも設置されているブレーカーは分類すると三種類に分けられます。電気に関するトラブルが起こり得るポイントはいくつもあるため、三つに役割を分けることで合理的な形で安全対策を行えるようにしているのです。漏電ブレーカー、アンペアブレーカー、安全ブレーカーの三種類があるので、それぞれの特徴と役割を理解しておきましょう。

漏電ブレーカーは漏電を感知したときに自動的に電気を遮断するのが目的のブレーカーです。漏電は火災につながる大きなトラブルなので落ちてしまったときには注意が必要になります。単純に落ちたブレーカーを上げれば良いというわけではなく、漏電の原因を特定して対策した上で上げなければなりません。漏電が続いている限りは漏電ブレーカーを上げてもすぐに落ちてしまうので、まずは原因を探し出すようにしましょう。全ての安全ブレーカーを下げた後で漏電ブレーカーを上げ、一つずつ安全ブレーカーを上げていくとどの配線先で漏電が起こっているかは特定できます。

アンペアブレーカーは電力会社との契約アンペアを超えて電力を使用したときに自動的に落ちるブレーカーです。主開閉器や契約ブレーカーとも呼ばれます。電気会社との契約量に応じて決まるものなので頻繁に落ちる場合には契約を変更して適切な容量にした方が良いでしょう。容量が大きいほど基本料金が高くなるので、逆に余裕がある場合には契約を変更して容量を小さくしても問題はありません。落ちると家全体への電気の供給が絶たれてしまいます。大きな電気を使う機器の電源を切った上でブレーカーを上げればまた電気が供給されるようになります。

安全ブレーカーは家を区画化した各配線先への電流を管理しているブレーカーです。家庭の場合には部屋ごとに区画化されて安全ブレーカーが設置されています。個々の部屋で電力の使いすぎが起こったときなどに自動的に感知して電気を遮断するのが役割です。電気の使いすぎの場合には単独でブレーカーが落ちますが、漏電が起きているときには漏電ブレーカーと一緒に落ちることがよくあります。電化製品の故障などによって一時的に大きな電流負荷がかかったときにも落ちるので、ときどき落ちるという場合には故障している電化製品があることを疑いましょう。

太陽光発電を導入したら太陽光ブレーカーも取り付ける

太陽光発電を導入するときには太陽光ブレーカーを設置しなければならず、業者に依頼して太陽光発電システムを入れてもらったときには適切なブレーカーを選んで取り付けてもらえます。太陽光ブレーカーの目的は太陽光発電で得られた電気を適切に管理することです。もともと家に取り付けられている分電盤には太陽光ブレーカーに対応していない場合がほとんどなので、対応しているブレーカーを増設するか交換する必要が生じます。

太陽光ブレーカーがあると太陽光発電で作った電力を家の中に送り込んで使えるようにできます。また、あまった電力については電気会社に送って売電できるようになります。そして、重要なのが太陽光発電システムにトラブルが発生したときに電気を遮断してくれることです。漏電などの事故の発生は全くないわけではありません。それが原因で火災などの大きな事故につながらないように問題を検出して一次措置として電気を遮断してくれるのが太陽光ブレーカーです。

太陽光ブレーカーが落ちる原因1.電力の使いすぎ

太陽光ブレーカーが落ちる原因として最も多いとされているのが電力の使いすぎです。太陽光ブレーカーも家庭用分電盤と同じように容量が定められているので、その電力容量を超えて使用するとブレーカーが落ちるようになっています。設置したソーラーパネルの種類や量などによって適切な設定をした太陽光ブレーカーが設定されているのが通例ですが、明らかに業者の説明に比べて少ない電力しか使っていないのにブレーカーが落ちる場合には設定が間違っている可能性も否定できません。疑問があったら業者に一度来てもらって確認してもらいましょう。また、単純に使いすぎているだけならアンペア数の高い電化製品を太陽光発電用のコンセントからは同時に使わないようにするのが大切です。家庭でよく使われているものの中では電子レンジ、ドライヤー、IHクッキングヒーター、電気ストーブなどは大きな容量を必要とします。ある程度は自宅で使用している電化製品のアンペア数について把握し、うまく電力容量内に収まるようにして電力を使うようにしましょう。

太陽光ブレーカーが落ちる原因2.高温

太陽光ブレーカーが落ちる原因として温度が問題になっていることもあります。太陽光ブレーカーを屋外に設置している場合には特に夏にブレーカーが落ちやすくなる場合があります。太陽光ブレーカー内の温度が上がるとブレーカーが落ちる現象はよく知られていて、家庭レベルでもしばしば起こっているので覚えておきましょう。特に漏電などの大きなトラブルが起こっているわけではなく、高温になったことによる誤作動なので安全面での心配はありません。しかし、せっかく発電した電気を使えないのは問題でしょう。太陽光ブレーカーの設置場所は予めよく考えておくことが大切です。屋内に設置して高温にならないようにするのが合理的と言えます。しかし、都合があってどうしても屋外に付けなければならない場合もあります。そのときには直射日光が当たらないようにして急激な温度上昇が起こらないようにし、できれば風通しが良くて温度が上がったときにも下がりやすくしておくと良いでしょう。北側で通気性が良い壁面を探して設置するのが効果的です。どうしても直射日光を避けられないようなケースでは冷却ファンなどを取り付けるのが無難です。経験が十分にある業者に設置を依頼すると予め太陽光ブレーカーの位置を考慮して熱による誤作動を防いでくれたり、設置場所の選択肢がない場合には冷却ファンなどの設置を提案してもらえるのでよく相談して決めましょう。

太陽光ブレーカーが落ちる原因3.湿気

温度と同様に湿度も太陽光ブレーカーが落ちる原因になる場合があります。湿度が高くなると漏電リスクが高くなるからです。温度との関連性も高く、高温多湿の状況から温度が下がると結露を起こして漏電につながる可能性があります。雨漏りを起こしてしまったときにもリスクが高く、定期的に目視で確認して雨漏りの形跡がないかを確認した方が良いでしょう。また、漏電していなくても単純に湿気や天候の影響でブレーカーが落ちることもあります。浮遊容量が増加する現象はしばしば確認されていて、感度電流値を適正に設定することで誤作動を防ぐことが可能です。設置した業者の設定ミスの可能性が高いので、漏電している様子も雨漏りなども確認できないのに天気によって太陽光ブレーカーが落ちる事があるという場合には業者に確認に来てもらいましょう。

太陽光ブレーカーが落ちる原因4.主幹ブレーカーの容量

太陽光ブレーカーが落ちる原因として、主幹ブレーカーの容量に問題がある場合もあります。太陽光ブレーカーが正常に機能するためには主幹ブレーカーの容量と系統ブレーカーの総容量を比較したときに、主幹ブレーカーの方が大きくなるようにしなければなりません。系統ブレーカーの方が容量が大きいといわば過積載の状況になってしまっています。特に太陽光モジュールを増設したときに起こりやすいトラブルで、増設の際に主幹ブレーカーを交換して適切な容量のものにしていないと頻繁にブレーカーが落ちるようになるでしょう。主幹ブレーカーの交換にも費用がかかるので、無理に安い費用で太陽光モジュールの増設を行うとこのようなトラブルに見舞われる可能性があります。また、容量的に大丈夫な場合でも温度が上がったときに太陽光ブレーカーが落ちることもあります。主幹ブレーカーの容量に比べて系統ブレーカーの総容量がやや小さいという程度のときには、温度が高めになったときにブレーカーが落ちやすくなるからです。一般的に容量が大きい主幹ブレーカーの方が高いので、初期設置のときにも価格を下げるために業者が誤った判断をしてしまう可能性があります。主幹ブレーカーと系統ブレーカーの容量については十分な確認が必要です。

太陽光ブレーカーが落ちる原因5.二次側の漏電

太陽光ブレーカーが落ちる原因として二次側に原因がある場合もあります。太陽光発電システムのどこかで漏電していると太陽光ブレーカーは落ちる可能性があるので、全体構造を理解してどこかに問題がないかと探ってみましょう。漏電が起こっていない場合でも起こり得るケースとして知られているのがパワーコンディショナーとモジュールのアースを一緒に取っているケースです。問題点が見つけられずに悩んだら、まずは業者に相談して点検してもらいましょう。

太陽光ブレーカーが落ちないようにする対策法

太陽光ブレーカーが落ちるのはシステム上の問題があることもよくあります。しかし、温度や湿度などの問題は適切なメンテナンスを行っていればある程度は予防することが可能です。傷がついて雨漏りしやすい状況ができれば漏電リスクが高まります。冷却ファンを使っているときに古くなって回転数が落ちるなどの問題が発生していると温度が上がりやすくなるでしょう。自分で定期的に状況を確認する習慣を作るだけで異常に気づけることはよくあります。太陽光ブレーカーが落ちてから確認に行くよりも変化の様子がわかるので、何が原因かを自分で判断しやすくなるメリットもあるので、定期的なメンテナンスを怠らないようにしましょう。そして、自分で対処するのが難しい場合には業者に相談して適切な調整や修理を行ってもらうのが大切です。

また、太陽光発電を導入する時点で漏電対策の相談をしておくことも肝心です。起こり得るトラブルを熟知している業者に依頼していれば、業者側から提案を受けられる場合もあります。少しでもリスクを減らせるようによく相談した上で導入するようにしましょう。

まとめ

太陽光ブレーカーが落ちるときには電力容量に比べてアンペア数の大きい電化製品を使いすぎていたり、温度や湿度、設定などの問題があったり、漏電を起こしていたりといった何らかのトラブルが発生しています。ブレーカーが落ちると発電効率が低下してしまい、せっかく太陽光発電を導入したメリットが薄れてしまうでしょう。原因を探ってすぐに対策を取ることが大切なので、原因に気づけるように定期的にメンテナンスをする習慣を作るのが大切です。太陽光発電を導入するときには業者とよく相談し、太陽光ブレーカーが落ちるケースを想定して適切な対策が取られているかどうかを確認しましょう。太陽光ブレーカーが落ちてしまったときにも原因がすぐに判断できないときには業者に連絡して点検してもらうのが効率的です。そのまま調整や修理も行えば速やかに問題を解決できるでしょう。

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