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太陽光発電システムの導入前に!知っておくべきグリッドパリティって?

太陽光発電システムの導入を検討している人なら、グリッドパリティという言葉を聞いたことがあるかもしれません。太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの発電コストに関する概念で、太陽光発電システムを導入するなら、グリッドパリティについて知っておく必要があります。この記事では、グリッドパリティとは何か、何故知っておく必要があるのかについて説明します。

グリッドパリティって何?

“グリッドは電力業界で送電網のことを指し、パリティは同等・等価という意味の英単語です。グリッドパリティはこれを組み合わせた言葉で「グリッドパリティ=送電網と同等である」、つまり太陽光発電などの再生可能エネルギーの発電コストが、現在の送電網で送られている、原子力、火力、水力などの従来方式の発電コストと同等か、より安価になることをいいます。グリッドパリティが達成されると、その発電方式は従来の発電方式と同様に主力電源にすることが可能になります。

2013年時点で太陽光発電は、国が定めた目標の第一段階である家庭用電力の単価と同等のコストを達成しました。さらに技術が進化して発電コストが下がれば、自家発電した方が電力会社から電気を買うよりコストが安い社会が実現します。”

グリッドパリティが重要な理由

“中東地域の不安定化による原油輸入コストの変動リスクの発生、東日本大震災による原子力発電所の事故、地球温暖化の進行などで、従来の発電方式に対して、安定供給への不安や、原発事故による環境汚染、温室効果ガスによる地球温暖化の懸念などが指摘され始めました。それを受けて、政府は2014年の第4次エネルギー基本計画で、従来の発電方式への依存度を減らし、再生可能エネルギーを主力電源の一つとすることを決定しました。しかし、始まったばかりの再生可能エネルギーの発電コストは従来の方式より高く、補助金やFIT(固定価格買い取り)制度などがないと、競争力不足で普及が進まないという状況にあります。

このような優遇措置をいつまでも続けることは、その分の電力発電コストを税金や電力料金への転嫁でまかなうことになり、電力全体の高コスト化をまねきます。そして最終的には日本の産業の競争力が低下すると共に、再生可能エネルギーの主力電源化という当初の目的がいつまでも達成できないことを意味します。したがって、太陽光発電にも他の主力電源と同等以上の低コスト化が求められており、グリッドパリティを達成して、優遇措置なしでも主力電源に見合う発電コストになることが重要となります。”

グリッドパリティが達成されるとどうなる?

“グリッドパリティが達成されると、太陽光発電が従来の発電方式と同等の競争力を持つことになります。つまり、FIT制度を受けなくても電力会社が購入する対象として考えるでしょうし、自社の発電手段の一つとして検討するようにもなります。また、優遇措置がなくても、太陽光発電システムの普及が広まるため、市場が政策に関係なく拡大することが可能になります。そこでは公正な競争原理が働くため、より高性能で安定的に電力を供給できる太陽光発電システムの開発や大規模施設の設立が行われたり、消費者に直接電力を売ることを考える事業者が増え、地方でも電力自由化が本格的に始まるでしょう。

また、家庭では電力会社で電気を買うよりも、太陽光発電システムを導入した方がコストが安くすむことになり、今よりも多くの家庭が太陽光発電システムを導入するようになるでしょう。そうなれば発電の分散化が進み、災害に対する電力インフラの耐久力が増すことになります。そして、今までは先進技術の開発が主体であった太陽光発電事業が、通常の事業と同様に価格戦略やマーケティング戦略を行うようになり、太陽光発電システムを導入している個人も、より利益を得られる立場になることができるでしょう。”

グリッドパリティの基準は国によって異なる

グリッドパリティの基準は主力電源の発電コストですから、電力事情の違う国では基準が異なります。また電力コストをどう算出するかの考え方も国によって異なるため、ここでも違いが生じます。たとえば、アメリカの太陽光発電のグリッドパリティは、DOE(米エネルギー省)がカンザスシティにおける電力価格を基準に、「1ワットあたりの設置コストが約1ドル、または1キロワット時あたりの発電コストが約6セント」を目標に設定されています。

日本でのグリッドパリティの定義

“電気料金や、太陽光発電で重要な日照量が地域によって異なるため、国内でも正確な値は地域によって異なります。国内の統一指標としては、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が2014年9月に発表した太陽光発電開発戦略に書かれているものが挙げられます。この戦略ではグリッドパリティを3段階に分けています。第一段階グリッドパリティは、比較電源コストが家庭用電力の価格である23円/kWhで、2013年に達成済みです。第二段階グリッドパリティは、比較電源コストが業務用電力の価格14円/kWhで、2020年に達成予定です。

最後の段階である第三段階グリッドパリティは、比較電源コストが汎用電源の発電コストの価格7円/kWhで、2030年に達成予定です。第三段階まで達成すれば、社会の基幹部の電力をまかなえる発電コストですから、完全な主力電源化が可能ということになります。”

一般家庭のグリッドパリティの基準は?

“NEDOの示した指標は23円/kWhですが、これは実際の電気代からするとすこし小さい価格になっています。日本の一般家庭の電気料金から、契約プラン(東京電力の従量電灯B・Cプラン)ごとに算出すると、次のようになります。20Aの契約をしている場合1kWhあたりの単価は24.6円から25.2円程度、30Aの契約をしている場合1kWhあたりの単価は26.2円から26.5円程度、40Aの契約をしている場合1kWhあたりの単価は27.2円から27.7円程度、50Aの契約をしている場合1kWhあたりの単価は28.1円から28.6円程度が目安になります。

使用量と契約アンペア数が高くなるほど、単価も高くなります。なお、20A契約はひとり暮らし、30A契約は夫婦の二人暮らし、40A契約は一般的な一世帯、50A契約は大人数家庭が契約しているプランだと考えるとわかりやすいです。すでに23円/kWhを達成している日本では、現時点(2018年)でほとんどの家庭が太陽光システムを導入した方が電力コストが安く済むということになりますが、太陽光発電システムは太陽が沈む夜間は発電できませんので、余剰電力を売電したお金で夜間の電気料金が払えるかというのが分岐点になります。現状ではまだ自家発電より電力会社から電気を買った方が安くつくようです。”

グリッドパリティの計算方法

“太陽光発電のグリッドパリティは、稼働していた期間の電力設備への総投資額を、その設備が発電した電力で割ったものが指標になります。日本での算出方法は(kWあたりのシステム価格+メンテナンス費用)÷(耐用年数×年間発電量)です。kWあたりのシステム価格は各システムメーカーが公表しています。メンテナンス費用はパワーコンディショナーの交換費用や修繕費用などです。価格や保証期間はメーカーごとに異なるので確認が必要です。耐用年数は20年から30年といわれています。年間発電量は実際に発電してみないとわかりませんが、事例などから自分の住んでいる地域の平均発電量などを調べることができます。

太陽光発電システムを導入する際は、この計算式と各要素を覚えておきましょう。”

グリッドパリティを考慮したシステムの選び方

“グリッドパリティが達成されれば、電力会社から電気を買うよりも、太陽光発電システムを導入して自家発電した方が電力コストが安くなるということになります。したがって、システムを選ぶときにはグリッドパリティを達成できるか、あるいはどれだけ近づけることができるかが検討の重要なポイントになります。そのために、グリッドパリティの計算方法を思い出してください。キーになるのは、kWあたりのシステム価格、メンテナンス費用、耐用年数、年間発電量です。特に注意したいのが耐用年数と年間発電量です。システム導入価格に目がいきがちですが、高いシステムでも耐用年数が長く、年間発電量が多ければ、グリッドパリティは低くなります。

下手にシステム導入価格だけで選ぶと「安物買いの銭失い」になりかねません。まず、メーカーがどの程度の耐用年数を保証しているかをチェックしましょう。そして、自分の地域の発電量のデータを持っているかを確認しましょう。さらにネット上で検証されているデータなどに自分の地域の発電量がないかをチェックしましょう。また、メンテナンス費用に見込まれるパワーコンディショナーの耐久性の確認も必要です。パワーコンディショナーは10年から15年程度で交換が必要といわれており、多くのメーカーは保証期間を10年にしていますが、メーカーによっては20年の有償保証をつけているところもあります。こういった部分もしっかり確認しておくことが大切です。

また、メンテナンス費用は故障や風雨などによる装置の破損の修理もあります。メーカーの保証範囲がどこまでカバーしているのかをチェックしましょう。さらに、発電量の経年劣化も考慮に入れておく必要があります。一般的に太陽光発電システムは10年で5%から10%ぐらい発電量が減少するといわれています。これには太陽電池のセルの種類も関わってきます。2018年の時点ではシリコン系太陽電池が大半を占めていますが、単結晶や多結晶、皮膜型といったいくつかの種類にわかれており、それぞれ劣化の進み具合が異なります。

また、シリコン系より低コストな有機系材料を使用した太陽電池の開発も進んでいます。変換効率を飛躍的に高めるために量子ドット太陽電池の研究も始まっています。このように将来的には、より低コスト化できたり、発電容量を増やせる太陽電池も出てくるので、長所や短所を把握して、自分の目的にそった太陽電池を使っている太陽光発電システムを導入しましょう。”

蓄電池も一緒に使うのがポイント

“グリッドパリティを達成するためには、夜間の電気をどうするかも大きなポイントです。太陽が沈んだあとは発電できませんから、夜間に使用する電気は電力会社から購入することになります。しかし、発電能力が大きければ、昼間に余剰電力が発生する可能性があります。電力会社に売電している人もいるでしょうが、蓄電池に余剰電力を溜めておくことで、夜間の電力をまかなえれば、電力会社に売電して、夜間分を買うよりも安くなる可能性があります。電気自動車の商用化によって、蓄電池の能力も向上しており、夜間用電力を溜めておくには十分な能力になっています。

ただし、蓄電池には問題もあります。1つ目は価格が高いということです。4人家庭を例にとると、平均的な電気使用料は月300kW程度です。1日10kWhで夜間電力は季節によりますが半分として5kWhとします。2018年時点で日系メーカーの蓄電池の価格は平均20万円/kWhですので、5kWhの蓄電池は設置工事代を含めると100万円を超えます。300kWの電気料金は7800円(東京電力の従量電灯Bで基本料金は除く)ですから、これで100万円を回収するには約10年6カ月かかる計算になります。蓄電池の保証期間は大体が10年ですので、保証期間より長持ちしないと蓄電池への投資分が回収できません。

2つ目は設置スペースの問題です。メーカーによってサイズは異なりますが、屋外設置タイプでクーラーの室外機2台分プラスαの大きさです。保守用のスペースも考えると、設置できる家庭は限られてきます。もっとも、蓄電池は今後の太陽光発電普及のキーポイントと経済産業省も判断しており、研究を促進するよう指針や研究補助をしていく予定ですので、時間とともに低コスト化や小型化が進むと考えられます。”

まとめ

“グリッドパリティの重要性を理解して頂けたでしょうか?太陽光発電システムを導入するときには、必ずグリッドパリティを満たせるかという基準で、太陽光システムのメーカーや製品、施工会社を選びましょう。FIT制度が廃止される時期が近くなっているとの話もありますが、自家発電、自己消費の形ならFIT制度は関係ありません。家庭用電力のグリッドパリティが達成された2013年からさらに技術は進歩しており、逆にエネルギー事情の悪化から電気料金は高くなっています。この傾向が続くなら、第二段階のグリッドパリティにも予定以上の速さで到達するかもしれません。

そうなれば、家庭での太陽光発電システム導入はメリットが大きくなる一方ですので、あわてずに導入の時期を見きわめましょう。特に自己発電、自己消費を行うには蓄電池の存在が不可欠ですので、蓄電池の低コスト化や小型化の進展を見て判断しましょう。再生可能エネルギーは日本も含めて色々な国で問題になっている環境への負荷を軽減するエネルギーでもあります。その普及を広げるためにもグリッドパリティを意識していきましょう。”

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